長岡京室内アンサンブル@東京文化会館
プログラムは、グリーグ:組曲「ホルベアの時代より」Op.40、チャイコフスキー:弦楽のためのセレナード ハ長調Op.48、ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「和声と創意への試み」Op.8より四季の名曲揃い。
グリーグはユイが1年生の時、私と一緒にオケの講習で弾いた曲。1楽章の出だし、ジャンジャカジャンジャカの疾走感が大好きで勢い良く弾いていたのに、こんなに繊細で優雅な音楽だったとは!!有名なチャイコフスキーの冒頭部分も、1音1音にアクセントがついた荘厳な音楽が思い浮かびますが、長岡京の音は可憐なpppから始まりました。いやいや、びっくり。
ヴィヴァルディの四季は4人のソリストが演奏されました。春のヤンネ舘野さんは優しく優美な音。夏の石上真由子さんは激しく勢いのある音、秋の谷本華子さんはお茶目でくるくる変わる音、冬の高木和弘さんは厳しく流麗な音。アンサンブルの中心に座って個性豊かなソリストの音と一緒に歌い、対決し、邪魔し?、どんどん絡んでいくのがチェロの金子鈴太郎さん。金子さんのニッコニコ笑顔&むちゃくちゃ楽しそうな演奏姿に、今すぐ舞台の上に飛び乗って、自分も一緒に演奏したい!と思いました。そんなソリストと金子さんを囲むメンバーたちは、2人の周りで自由に飛び交う鳥や風のざわめきのよう。チェンバロやギターまでもが加わって、もう、それはそれは楽しそう!後ろの席のおじさまが、演奏中にもかかわらず、大きな声でおしゃべりしていましたが、気持ちわかる!自分も一緒に遊んでるような気がしてくるんですよ・・・。みんなが知っている曲を、みんなが知っているようには全然演奏しない森悠子先生と長岡京室内アンサンブル。この曲はどんなふうに料理されて出てくるのかな!?というワクワク感、「こう来たか!」という意外感、「楽しい!」という躍動感、奏者と客が一緒になって音楽を感じる。これってロックのライブと同じかも。終演後、会場を出る人みんながニコニコしてました。
終演後はお楽しみのサイン会。ロビーにメンバー全員がずらっと並んで座り、順番にサインをしてくれるんです。プロペラプロジェクトで顔馴染みのお兄さん・お姉さんがユイに声をかけてくれたり、TK先生にもサインをいただき、森先生はいつも通り満面の笑顔でユイを迎えてくださいました。心も身体も音楽の魅力で満たされる演奏会・・・今回のコンサートは全曲動画配信されるそうです。楽しみ!
会場で先行販売されたメンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調のCD。これがまた素敵で、毎日聴いてます。