人気ブログランキング | 話題のタグを見る

カトクミメモ katokumi.exblog.jp

ケンチク&音楽修行中!


by kumi-is-happy

亀井由紀子マスタークラス

夏休みの5回の本番のうち、亀井由紀子先生マスタークラスの記事がまだでした。

亀井由紀子先生はユイが通うソルフェージスクールでヴァイオリンを学ばれた後、アメリカでハイフェッツのアシスタントを10年間務められ、現在はサンフランシスコ交響楽団第一ヴァイオリン奏者でいらっしゃいます。毎年夏にソルフェージスクールの合宿で講師を務めるため帰国された折に、マスタークラスを行なわれています。ユイは2回目の受講で昨年はクライスラー:プレリュードとアレグロ、今年はサン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソをみていただきました。

まずは通して演奏。うーん、可もなく不可もなく、といった感じ。「どこからやろうかな・・・」と優しい笑顔の亀井先生、最後のカデンツァの3つの重音が続く場面からみてくださいました。まずは3つの重音を分解して、下2つ→上2つに分けて弾いていきます。G線の音(ベースノート)をしっかり聴いてから上の音を弾く。音程が合っているか、音がしっかり響いているか、自分の耳でチェックする。左手の動き(ハンドポジション)をまとめて、チェンジをなるべく少なくすること。ユイは次々に弾き直そうとして、なかなか一つ一つの音を聴くことができません。先生に「一つの音をよく聴いて、頭で考えてから次の音を弾いてくださいね」と言われていました。話が前後しますが、同じことを高木和弘先生にも言われました。「よくない音を出すと、耳がそれを覚えてしまう。悪い練習を5時間するより、いい練習を5分する方がいい」

次は最後のPiu allegroの場面。早い16分音符をひとかたまりずつグループ分けし、1グループを弾いたら自分の出した音について、よく考える。亀井先生に「この場面での『きれいな音』とはどういう音ですか?」と聞かれたユイ。ガリガリ弾かず、他の弦に触らず「クリーンな音で」弾くよう指示されました。

冒頭部分。弓と一緒に大きくブレスをしてから、弾き始めること。移弦の時に弓を弦に押し付けない(これはロンカプをみてくださった先生全員が同じ指摘をされています??)

テーマ。ピアノはドライに(短く)タッタッタッタッと。ヴァイオリンは鋭く弓を動かすところとリラックスさせてゆるめるところを弾き分けて、細かく入る8分休符をきちんと数えて待つ。up beatと拍の頭の音の弾き方。コードの部分はベースの音をよく聴くこと。

ユイがよく見えるように目の前でお手本を演奏しながら丁寧に指導してくださる亀井先生。昨年に続いておっしゃることは「よく音を聴くこと」「聴いた音について、自分でよく考えること」。具体的には「ベースノートをよく聴くこと」「音をグルーピングして練習すること」。とても優しく落ち着いたレッスンですが、理論的で言葉に無駄がなく、子供にもとてもわかりやすいです。

レッスン終了後、亀井先生とお話しました。昨年のクライスラーで指導された「移弦の時の腕の動かし方」についてはとても良くなっている。(これはT先生のレッスンの賜物ですね!) 姿勢がきれい。難しいリズムをよく理解できている。とお褒めの言葉をいただきました。「音が聴けてない」は日頃、T先生に何度も言われていることなので、そのことをお伝えすると「テクニカルなこと、やらなきゃいけないことが多すぎて、頭の中がそれでいっぱいになっているから、音が聴けてないのは当たり前ですよ」とおっしゃいました。確かに、そうかも・・・。

その後、2組の生徒さんのレッスンを聴講しました。バッハ:シャコンヌ、クラーク:ヴァイオリン、ヴィオラとピアノのためのドゥムカ。どのレッスンにも心から楽しそうに向き合われ、生徒と一緒に音楽を作っていこうと努力される亀井先生の態度にとても感動しました。次にみていただく時には、ユイは何を弾いているのでしょうね。楽しみです。

亀井由紀子マスタークラス_f0012413_16115855.jpg

亀井由紀子マスタークラス_f0012413_16121069.jpg

by kumi-is-happy | 2015-09-28 06:35 | ヴァイオリン