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カトクミメモ katokumi.exblog.jp

ケンチク&音楽修行中!


by kumi-is-happy

ウェルナー・ヒンク+高木和弘

高木先生のヴァイオリンをもっと聴きたい!と検索したところ、すごい演奏会をみつけました。弦楽合奏団SOUVENIR DELLA MUSICA第10回演奏会@さくらホール。

プログラム
レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア 第三組曲、J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調 BWV1042(ヴァイオリンソロ:ウェルナー・ヒンク)、エルガー:弦楽セレナーデ 作品20、J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043(ヴァイオリンソロ:ウェルナー・ヒンク+高木和弘)

早速電話予約したところ、チケットを取り置き(当日精算)してくださるとのこと。おー、便利!と思って早めに行くと、そんな人が山ほどいたらしく、受付は大混乱!!開演時間を20分もすぎて、ようやく中へ入れました。(開演時間、遅れました・・・)

舞台には色とりどりのドレスを着たヴァイオリニストのお姉さんたち。華やか〜✨ ゲスト・コンサートマスターの高木さんが颯爽と現れると、レスピーギが始まりました。最初はとても小さな音。それが膨らみ、きれいな旋律にのって波のようにうねっていきます。「リュート」って何となく笛?と思っていたのですが、マンドリンみたいな、琵琶みたいな弦楽器なのですね。ただし、この曲はリュートのための古楽をレスピーギが編曲したものということで、リュートそのものは登場しません。

そしてウィーン・フィルのコンサートマスターを34年間!!務められた、ウェルナー・ヒンクさん。昨年のウィーン弦楽四重奏団@紀尾井ホールでは、自分のなかのヴァイオリンの音の定義を塗り替えられました。(そのとき、ニッコリしながらサインに応じてくださった、チェロ奏者のフリッツ・ドレシャルさんが最近亡くなりました。あれほど素晴らしい演奏を聴かせてくださったのに・・・。)

ヒンクさんのバッハ。とても素朴な音がします。ヴィブラートも控えめ。なんだか昔のレコードを聴いているような、温かくて品があり、今どきのヴァイオリニストとは全く違う音。そして最前列に座っているユイは・・・舟、漕ぎまくり!開演前のトラブルで長時間並んだせいもありますが、そこまで漕がなくても!というほどぐるんぐるん回っています。そしてそのたび、ヒンクさんが楽譜越しにジーッと見ているのが、丸わかり!(>_<) 一度はユイが急にぐいっと前に倒れたので、ヒンクさんも「どーした!?」と身を乗り出して見ていた・・・と思う!絶対!

休憩中、ヒンクさんへの質問を書いて箱に入れると舞台上で答えてくださるというコーナーもありました。ユイは「一番好きな曲は何ですか?」と「どんな楽器を使っているんですか?」と「どんな練習をすればいいですか?」の3つも記入。ユイの質問ではなかったのですが、「一番好きな室内楽曲は何ですか?」という質問に「自分が今弾いている曲を好きになります」と答えられ、ユイが「私も!同じ同じ!」と喜んでいました(^^)

ヒンクさん&高木さんのバッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲。正面を向いてマイペースで演奏するヒンクさんと、そんなヒンクさんを見詰めながら、どんどん絡んで行く高木さん。違うタイプの音が絶妙に混ざり合って、なかなかない感じの名演でした。

ブラヴォー!と大きな拍手がおさまると、高木さんがヒンクさんと抱き合い、ドイツ語で「一緒に演奏できて感激しました(だと思う。たぶん)」と話し、ヒンクさんも満足そうにうなずくというとても素敵なシーンも拝見しました。ヒンクさんとの共演に感動する、高木さんの様子に感動・・・✨

終演後のロビーでは、高木さんがユイをみつけてくださいました。「たくさん練習してる?」と気軽に声をかけてくださって、大喜びで帰途についたユイ&母でした。
by kumi-is-happy | 2015-09-06 23:59 | 音楽