レゲンデ
最初に先生から「レゲンデ」と聞いた時には「??」と思いましたが、 Légende Op.17(レジェンド:伝説曲)というタイトルです。どこの国の、どんな伝説!?というのは今のところ不明。ウィニアフスキーはポーランド出身のヴァイオリニスト・作曲家で、ユダヤ人の家系。8歳でパリ音楽院に入学、13歳で音楽家として独立し、ベルギーの大学で教えていたこともありますが、44歳でモスクワで死没。音源はYouTubeでみつけたコーガンとメニューイン、Amazonでギル・シャハムが20歳の時の録音を購入しました。シャハムと共演しているロンドン交響楽団の迫力がジャジャーン!!と凄かったです(^^)
T先生宅へ伺うと先生の弾くレゲンデが聴こえてきたので、玄関前に立ち止まって、しばし鑑賞。レッスンではカール・フレッシュのG-mollからレゲンデ・ワールドに突入!「一音一音のキャラクターを作る」「弓をゆっくり動かして、深い音を引き出していく」アルペジオは「ベースの音をしっかり鳴らして、他の音を載せていく。均等に弾かない。いびつで良い」「教会の響きで。シナゴークの響きで」と、G-mollのソラシドレミファソだけで1時間近くが経過。「音階に色(感情)を付けるか付けないか」という議論を本で読んだことがありますが、私は断然付ける派!!森悠子先生も付ける指導でした。
ようやく曲に入ります。やはり一音一音にこだわって作っていきます。最初は伝説の「語り出し」。テンポはAndanteでsempliceの指示。ヴィブラートをかけずに静かに、慎重に始めます。それがどんどん盛り上がって歌いあげて、オーケストラのジャジャーン!!まで持って行く・・・。母は自分が弾きたくて、お尻がもぞもぞします(弾けないけど??) ヴィブラートのかけ方も小さく細かなものから大きく広いものまで。音楽を進めるところ、音を聴くところ、そしてオーケストラに音を渡す。小さなレッスン室が大オーケストラの載った舞台に思えてきました! たくさん音を重ねる重音こそ力を抜いて弾くことや、たっぷりリタルダンドしたくなる部分にむしろ音楽を進めて行くことなど、目からウロコなことばかり。
熱心に教えてくださる先生を前に、運動会の練習で足が疲れたチビッ子はアキレス腱を伸ばしたり、屈伸したり。おいおい、その態度はアカンでしょう!! 露骨に屈伸する生徒に向かっても真摯に指導してくださるT先生には脱帽です。ごめんなさい・・・(>_<)
そんなユイですが、彼女なりにこの曲は大好きらしいです。家での練習後、ヴァイオリンを片付けながら「こんなプロみたいな曲が弾けるようになって幸せ・・・」とつぶやいているのを母はしっかり聞きました! まだまだ気の抜けた演奏ですが、しっかりジャジャーン!!と演奏できるように頑張ってほしいです(^^)
今日もうーん・・・と時計と睨めっこして、「どうしましょうか・・・もう次の生徒さんが来ちゃいますねぇ」というT先生。1時間のレッスンに倍も時間を取ってくださってるのに、しっかり全部の時間を使い切ってしまいます。本当に徹夜で習いたいぐらいですけど、ユイの足がもちません(>_<) あー残念。