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カトクミメモ katokumi.exblog.jp

ケンチク&音楽修行中!


by kumi-is-happy

クラコン全国大会

日本クラシックコンクール全国大会@かつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホール。小学校中学年の部を聴いてきました。残念ながらユイは本選までしか進めなかったので、お友達を応援しつつ、全国大会の演奏とはどんなものなのか、拝聴してきました。

まず、小学校中学年の部は、子供の身体の大きさに一番差のある部門ではないかなーと思いました。大人やん!と思うくらいに成熟した子(フルサイズ)がいるかと思えば、すっごく小さい子(たぶん1/2)の子もいます。同じ土俵で戦うにはハンデが大きいですよね・・・。よく知りませんが、スポーツだったら年齢より身体の大きさで級別とかが分かれているのかもしれません。と思って聴いていましたが、聴き進むうちに、楽器のハンデに関してはそれほど重要ではないのかな?と思うようになりました。

身体の大きな子は耳や心の成長も早いのか、音程がしっかりしていて表現力も秀でている子が多かったです。そういう面では小さい子にハンデはある。けれど、楽器の大きさではない。大きい楽器を使っていても鳴らせていない子は多かったし、小さい楽器を持った小さな子でも、楽器をよく鳴らしていた子はいました。

ではどうすれば楽器が「鳴る」のか。それは「鳴らす」技術なんだと思います。楽器が鳴る弾き方をしているか、していないか。ただ聴いているのもつまらないので、ノートに1人1人コメントを書いていたのですが、「上手いけど、何かヘン」という子がけっこういました。姿勢がヘン。音程がヘン。音色がヘン。チューニングがヘン・・・。やはり、一番気になったのは音程です。音程がヘンだと致命的にヘン。でも、音程って耳(脳?)の成長に伴うもののような気もするので、今がヘンだからといって、いつまでもヘンだとも限らない。とはいえ、音程が合っているのかいないのか、常にチェックして訓練することは必要ですね。

1人だけ、全てがイケてる子がいました。小さい女の子ながら、姿勢が良い。楽器が鳴っている。発音がよく、クリアな音。一音一音がハッキリと聴こえてきます。この「一音一音が聴こえる」ことって、当たり前のようですが、ものっすごく難しいことだなあーと最近思うようになりました。曲はモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番第1楽章。ユイも弾いたヨアヒムではない難しいカデンツァを弾いていました。この子は1位・2位なしの3位でした。2位でも良かったと思います。

この年齢のこどもたちに、曲の解釈や表現力やなんやかや言っても、本当に理解はできないんじゃないかと思います。それよりも、ヴァイオリンを弾く「技術」を習得しているか否かが、演奏の善し悪しに関わる要素の大半なのではないかな?と思いました。もっと具体的に言うと、身体の動きということかな・・・。「どんな音を出したい」と考えてから弾くことも大事だけれど、良い姿勢で弓をしっかり動かしているうちに、その曲に合った音色に収束して行く・・・そんな気もしています。

ユイが幼稚園年中の時に出会い、ずっと目標にしているSくん。彼は勉強やスポーツで大忙しの毎日を送りながらも、天才的なセンスでどんな曲も弾きこなします。私としては、ものすごーく羨ましい。今回も40℃の発熱のなか、迫力ある演奏でクライスラー:プレリュードとアレグロを弾ききりました。切磋琢磨しているお友達はユイにとって、とても大きな存在です。いつか、同じ舞台に立てるといいな。
by kumi-is-happy | 2015-12-27 14:38 | ヴァイオリン